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幻想科学物語

第1章 Z=1 魔導士R





「ストーンルートでならつくれる。」


千空の回答をきき、再び固まる。
ストーンルート、つまり化学薬品で作るということだ。


「工場、ない。設備も。
どうやって、作る。あなた、医者もしくは薬剤師?」


「医者でも、薬剤師でもねぇよ。ただの科学者だ。」


ルーチェは少し冷静さを取り戻しつつも、険しい顔で聞く。
科学者と名乗った千空に、ストーンルートで作ることかどれだけ難しいことなのか、作ることを咎めるように千空のことを睨む。


「科学知識、あっても、難しい。」


「だろうな。ただ、先達もそうだった。
発見してから試行錯誤して抗生物質を作り上げた。
その知識を持ってる俺らにだって、地道に1歩ずつ進めば、できんだろ。」


ドヤ顔して言い放つ千空。


ルーチェは呆れたような視線で千空をチラ見すると、再び思考を巡らす。


これまでのことから恐らくコハクの姉が関係しているのだろう、と推察し、コハクの方を向いた。


「コハク、あなたの姉、病気?」


「あぁ。ルリ姉というんだが、病気で伏せっている。
ただ、千空がいうには、その抗生物質、とやらで治るらしい。」


「……抗生物質、効き目があるか、わからない。診察してから処方。」


「まぁそれが妥当だわなぁ。ただ、問題はだれが診察するか、だ。」


千空の問いにルーチェはずっと手を挙げた。


「石化前、医者だった。海外のだけど。ある程度の知識、ある。」


今度は4人がポカーンとした。

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