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幻想科学物語

第6章 Z=5 魔導騎士と科学王国民






「あいー!1番動けるコハクちゃんが助けに行ってあげないと、しんじゃいますよー!」


その言葉に千空、クロム、ルーチェは呆れたような表情を浮かべ、その男の方に話しかける。


「100億パーセント嘘もろだしじゃねぇか。」


「間違いない。」


「う、うそじゃないですよ。川にたまたま通りかかったら見たんですよォ。」


汗をタラタラながしながら弁明する男。
3人は我慢ができなかったのか、その男の方へとつめより蹴り飛ばして、足踏みにしながら尋問する。


「川でたまたま溺れてんのを見かけたやつがなんで薬草つみにいったってわかんだよ。」


「俺ら科学チームと頭でばとりたけりゃ、100億年後にでなおしてこい、もろだしバカ。」


「その時には僕らの頭脳は君の100億倍進化してる。勝ち目ない。」


そう言いながら悲鳴をあげる男の人を、3人でグリグリとせめる。
そこへ、コハクが心配そうにかけより、千空の肩にポンと手を当てる。
千空たちは足踏みをやめ、コハクの方を見る。


「嘘だとわかっていても、万に一つ嘘でなかったら、スイカを死なせることになる。」


「コハク、てめぇは、マグマを倒す要のひとりだ。てめぇが抜けたら今…」


「だが、スイカを助けられるのは1番早い私しかいない嘘とわかっていても私は川に行かねばならない。」


そのコハクの真剣な言葉、そして、スイカを心配する表情をみて男はにやっとわらう。


その男と目が合った瞬間、コハクの目つきはキリッと厳しいものになった。


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