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幻想科学物語

第6章 Z=5 魔導騎士と科学王国民






「ククッ、まそういうことだ。金狼、てめぇがクソ真面目に試合するのは結構だが、俺たちは知恵と科学をつかって優勝する。謀略だらけの御前試合といこうじゃねぇか。唆るぜぇ、これは。」


ま、謀略だらけっつっても、最低限は身につけておかねぇとな、とラボから出て、広場へと赴く。
金狼以外のみんなは、その場を後にして広場にて特訓を始め、ルーチェは明日の衣装を用意する、とか、なんとかいって女子寮の方へとあるいていった。


金狼はコハクとルーチェの裏切りがよっぽどショックだったのか、銀狼が相変わらずなことに落胆したのか、はたまた両方だったのか、その場で夜遅くなるまで立ち尽くしていたのであった。


--------その夜


ルーチェは話し合いが終わったあとに染めて乾かした布地を丁寧にズボンの形に仕上げる。もちろん、魔導で、だが。
その間に、ガラスをを削り、片目用の伊達メガネを作る。


しばらくすると、それなりに形になってきたので、試しに装着する。
鏡などは無いので、つけた感覚や手触りで確認すが何も異常はなさそうだ。


ルーチェは一旦片眼鏡をはずし、机の上におき、その場で跪く。
明日のための願掛けの祈りを行なうためだ。


「太陽の光の女神さま、これまで適当に祈ってきたことをお許しください。どうか、明日の御前試合、我ら科学王国民に栄光ある勝利をお導きくださいませ。また、ルリの体をお守りください。」


しばらく手をあわせ、祈りを捧げたのち、布団に入り、イメトレをしながら明日への勝利を信じ、眠りにつくのであった。


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