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幻想科学物語

第5章 Z=4 ガスマスク+シールド>H2SO4






朝日が登り、ルーチェは自然と目を覚まし、すぐに身支度を整える。
と言っても、ストーンワールドでは、茶色の革製のマントを羽織るぐらいで、服はいつも一緒だ。


これまでの冒険で少し傷があったり、小さい破けがあったりとボロボロになってきたがまだきれる。


ルーチェは軽く顔を洗ったり、木で作ったクシで髪を整えたり、と身支度を整え、朝の運動をおこなった。


朝の運動も終え、一息ついている頃にみなが起き出してきた。
それぞれおはよう、と挨拶しつつ、昨日の作業の続きを行う。


ルーチェが、ガスマスクに陣を書いて発動させていると、千空がガスマスクをもう1台もってきて話しかけてきた。


「あー、ルーチェ、悪ぃ。その"細工"だが、ひとつ増えることになった。急なんだが、頼めるか?」


「大丈夫。でも、なぜ?」


「あ゛あ゛?てめぇみてぇな心配性がもう1人いてな。科学の授業をせずにそのまま2人で毒ガス特攻っつう話になった。」


「ふーん。そういう事なら。」


迷惑そうにはぁ、と溜息をつきながら悪態をつく千空をフルシカトし、ルーチェはそこに置いておいて、といい、試運転をしだす。
すると、ガスマスクのタンクらしいものから風が上手く循環し、ルーチェのスカートをそよそよと揺らす。


ルーチェの思っていた結果が得られたのか、もうひとつのガスマスクの底にも同じように陣を描いていく。


千空はしばらく見守っていたが、クロムに呼ばれたのか、静かにその場を後にした。


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