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あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第5章 嫉妬


もう少しここにいて欲しいとお願いすると、彼は少し戸惑ったが快く受け入れてくれた。


「あれ…もしかして、昔、美影を助けてくれた方ですか?」


母はここでようやく思い出したらしい。

前に一度テレビで見たことはあるが、副隊長の彼は元々メディアの露出が少ない。
それでも、結構な数のファンはいるみたいだが…。


「僕、美影さんを助けたことはないですよ?」


色々助けてもらったが……。

すると、いきなり妹が大声を出す。


「あー!あの時のイケメン!!」


母と2人で急いで声を抑えるよう軽く叱る。


宗四郎さんは何かを考えるように固まっていた。

沢山の人を助けてきただろうし、その中の1人なんて覚えていないだろうと何も言っていなかったが、言っておけばよかったと後悔する。

なぜなら今、彼を困らせてしまっているからだ。


「5年前に助けてもらったことがあるんですよ、私。」


「え……あぁ、だからあの時も……。そうやったんか、覚えてないわ…。」


ん?あの時?
ボソッと呟いた言葉に疑問を浮かべたが、今は気にしないことにした。


それから、誰からの攻撃の傷かは伏せて私の状態を話す。

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