第27章 浮気?✿番外編
少しして電車を降りそこから徒歩で向かい、敷地内に入る。
廊下をゆっくり歩きながら辿り着いた副隊長室に入った。
「キコルちゃん、今日ここにいてもいいかな?」
「え?……は?なんでここにいんのよ。なんでこんなとこまで…疲れたでしょ、座って。」
ここは第1部隊 有明りんかい基地。
すぐに彼女は私に駆け寄り、支えながら椅子に座らせてくれた。
宗四郎といたくないと零しながら、隣に座った彼女の肩に頭を預ける。
少し話してキコルちゃんは事務作業に戻り鳴海隊長を呼んだ。
私がいると聞いた鳴海隊長はすぐにこちらに来て、扉を勢いよく開け私の目の前にくる。
「どうした!?オカッパと別れたのか!?そうか!ボクが慰めてあげよう!」
相変わらず、何を言ってるんだか…思わず吹き出して笑ってしまう。
「別れてないですよ、だから大丈夫かな?でも、ありがとうございます。」
「なんだ……ボクなら、その腹の子ごと君を大事にするんだけどな。」
ありがとうと笑いながら返して涙を拭うと、もう涙は出ていなかった。
ボクがパパだぞと言いながらお腹を撫でるので、慌ててやめさせた。
別れるつもりはない、だから鳴海隊長とどうこうなるつもりもない。
ただ今は彼といたら、頭の中がぐちゃぐちゃになってどうにかなってしまいそう。
飯は食べたのかと聞かれたので首を振ると、食堂に行こうと手を引かれる。
いいのだろうか?私は第1部隊の者ではないのだが…。
ご飯を食べさせてもらい、部屋まで用意してもらってしまった。