第27章 浮気?✿番外編
お昼になっても彼は戻って来ない、そのまま食堂に行ったんだろう。
私もお腹が空いたので食堂へ向かった。
「美影さん!今日来てたんだね!」
食堂へつくとあかりちゃんとハクアちゃんにばったり会い、あかりちゃんは蹴ったりするの?とお腹を撫でてきて、ハクアちゃんは私の分のおぼんも持ってくれる。
「もう元気で!パパに似ちゃったのかな…。」
「美影さんも十分おてん、元気だと思うよ…。」
今、お転婆って言おうとしたでしょ…否定は出来ないけど。
ハクアちゃんに副隊長のところに行くのかと聞かれて、ちらっと彼の姿を見てから首を振った。
あの子、新人の女性隊員…確か私と同じくらいの歳だったはず。
宗四郎は隣に座るその子に笑顔を向けながら食べていた。
美人だったら誰でもいいのか、というかあなたのタイプは綺麗なお姉さんじゃなかった?
ふいっと彼から目線を外し、空いている席に向かう。
あかりちゃんやハクアちゃん、同期のみんなとご飯を食べてまた副隊長室に戻った。
お昼休憩が終わっても宗四郎は戻って来ないので、恐らくそのまま訓練に向かったのだろう。
結局その日は就業時間が終わっても、彼が副隊長室に戻って来ることはなかった。
携帯は携帯してよ…いくら通信機があるからって…。
副隊長の机の上にあるスマホを睨んだ。
今日は帰るのだろうか、わからない。
会いたい…通信機で確認することはせずに基地内を探すことにした。
オペレーションルームや隊長室等を探してもいなかったので、訓練室にも行ってみたがいなかった。
強化装甲演習室にもいなかったので、トレーニングルームに向かう。
「保科副隊長、い、痛いです…優しくしてくださいっ…!」
中を覗いてみるとあの新人隊員の背中を押していて、ストレッチをしているようだ。
「三浦先輩、どうしたんすか?」
「あ、市川くん…と日比野先輩もいたんですね。」
先輩はもう上がりなのだろうか?トレーニングルームにいるということはそうなのかな。
「ねぇ、宗四郎はいつもあの子とはあんな感じなの?いつも一緒なの?」
「ん?そうだな…そういえばいつも一緒にいるな。」
「確かにそうですね。」
ふーんと彼を見ながらお礼を言った。