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あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第25章 とある一週間✿番外編


武器の説明等を受けまだ時間がある為、私とキコルちゃんは副隊長から指南を受けることになった。


武器種が違いますが、まさか2人同時に訓練を…?


訓練室につき、先にキコルちゃんに教えるから私は素振り等をして待っていろと言われた。


素早く動き回り刀を振りながら、キコルちゃんを指導する彼に視線を向ける。

楽しそうに笑っている。

訓練中なのに、そんなに笑う必要がどこにあるのか…。


謝ったのにどうして許してくれないの…と、訓練中に雑念が混ざり、刀を振ったら飛んでいってしまい、壁に突き刺さった。

壊してもいい部屋だよね…?


すぐに刀に近寄り引っ張るが全然抜けない為、壁に足をついて思いっきり引っ張る。

どうして抜けないのだ。


その後もめいっぱい力を込めて引っ張るが抜けなくて、引っ張りながらどうしようと考える。


「なにしとんのや。抜けんのなら、戦力解放しぃ。」


そうか、その手があった。
何故思いつかなかったのだろう。

少しだけ戦力を解放して片手で引き抜いた。


というか、キコルちゃんの方は終わったのかと、副隊長に振り返る。

そしたら、目を見開いたので何事かと思った。


「なんで泣いてるん?刀抜けんくて泣いとったんか?ガキやん。」


その言葉に頬を撫でると濡れていた。

決して抜けなかったからではない。
いや、そのせいもあるかもしれないが、あなたのせいだ。

あなたが私を見てくれないから…。


「お前には、保科流刀伐術を教え込む。」


「え?………それは、私に教えてもいいものなんですか?」


"保科"流なので、保科家の者だけに相伝されるものではないのか。


「ほんまはあかんけどな、実家に連絡して、とある条件を出して許してもろた。」


とある条件とは何か聞いても口を割ることはないので、そのまま訓練を再開する。


一通り教えてもらったが、まだまだ使いこなすには至っていない。

だが、勤務の終了時間が過ぎている。


彼の動きについていくのがきつくて、体力が底をつきへたりこんでしまった。

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