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あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第24章 保科の休日✿番外編


宗四郎さんはええ買い物せぇよと私の腰を引き寄せながら、2人に背を向けて手を振り離れていく。

腰にあった手が下に移動しお尻を撫でた。


「ばっ!?なにするんですか!?」


「ふふっ、ええやん。」


よくない、そーっと後ろに目線を向けると2人が口を開けたままこちらを見ている。

お尻を撫でていた手が肩に移動しグッと引き寄せられたので、2人を見るのは叶わなくなった。


…って!あのテラス席に座ってるヘルメットを被ったままの2人は、市川くんと古橋くんじゃない?

あの2人にも見られた…と恥ずかしくなって顔を覆うと宗四郎さんは肩から手を離し、襟を直した。


そういえば、宗四郎さんはいつもファスナーを上まで上げないのに、なんで今日はきっちり閉めてるんだろう。


そのまま彼の後をついていくと、巡回中の警察官に敬礼をしたり、外国人が道に迷っていて教えてあげたりと…なんというか、かっこいいしかなかった。


道端にいる猫を見付けると撫で始める。

その様子を緩みきった顔で見ていると、見覚えのある人物が私たちの横を通り過ぎていった。

だがちゃんと顔が見えたわけではないので特に気にせず、宗四郎さんと猫という組み合わせを堪能していた。


また歩き出すと横断歩道を渡るおばあさんに駆け寄り、手を上げながら一緒に渡り切る。

すると、そのおばあさんにお茶をご馳走様になっていた。


うん、なんというか…これは全然休めていないんじゃないか?
普段の休日もこんな感じなんだろうか…。

優しい彼なのだからこんな光景を見ても特に驚きはしなかったが、疲れは取れていないんじゃないかな。


お2人は恋人?というおばあさんの質問に、そんなもんですと答えた彼にこっそり悶えた。

まあ説明する必要もないし、そう答えるのが無難なんだろう。


その後はまた車に乗りどこかへと車を走らす。

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