第22章 契り
「美影!」
「お母さん!美陽!」
控え室に来てくれた母と妹を迎え入れ、少し話す。
宗四郎も同じ控え室だ。
宗四郎の家族たちも来てみんなで少し話して、また2人だけになる。
いや、会場のスタッフさんもいるが…。
準備を全て終わらせ宗四郎を見ると、かっこよすぎて卒倒するかと思った。
おでこ出てるよぅ…破壊力やっばい。
「宗四郎、かっこいい…やばい、ドキドキする。」
「ははっ、僕もドキドキしとるよ。美影、めっちゃ綺麗や…。」
手が触れ合うとスタッフさんたちは控え室を出ていった。
きっとお互いドキドキしてるのは、これからの式のことで緊張しているからだろう。
それでも…なんでもいいのだ、話していないと心臓が張り裂けそう。
「「私たちは本日ご列席頂きました皆様を証人として結婚致します。」」
誓いの言葉が始まる。
今日の為に2人で必死に考えたのだ。
「美影さんの大好きなこの顔をいつまでも維持出来るように努力し、泣き虫な彼女を笑顔で支え、生涯この腕から離さないことを誓います。」
「宗四郎さんの大好きなこの身体をいつまでも維持出来るように努力し、完璧そうで実は脆い彼に寄り添い支え、生涯この胸から離さないことを誓います。」
若干下ネタっぽくなってしまったがたぶん大丈夫だろう…。
ベールが外され、私たちは見つめ合う。
彼は微笑んでそっと唇を重ねた。
大好き…もう私から離れることは許さないから。
私たちはみんなに祝福され、夫婦になった。
婚姻届はもう出してたけども…。
その後は披露宴でケーキ入刀等をしてわいわい楽しんだ。