第21章 群発災害
「三浦副隊長補佐官、生体反応、消失…。」
小此木ちゃんの声が遠くで聞こえた気がした。
通信機から聞こえているので、遠く聞こえるはずはないのに…。
嘘や…嘘やっ!!
美影が僕を残していくはずない…。
近くまで来ていた僕は9号の姿を捉えるとすぐに、八重討ちを美影に当たらないように繰り出した。
美影を抱えると、小此木ちゃんが後ろに攻撃が来ると教えてくれた為、振り返ると隊長が攻撃をした隙に走り出す。
動かない彼女をカフカの隣に置き、額に口付けて抱きしめる。
9号を倒す。
「美影、ちょっと待っててな。すぐ終わらすから。」
小此木ちゃんに彼女のスーツの遠隔操作を頼んで9号に向かっていく。
9号と相対しながら亜白隊長にカフカと美影のことを頼んだ。
すぐに鳴海隊長が現着し、2人で攻撃を繰り広げていく。
「おい、怪獣。僕の美影に何してくれとんじゃ。」
「ボクの美影だ!ボク様のものに傷を付けて、楽に死ねると思うなよ。」