第21章 群発災害
宗四郎は地面を割る程の勢いで怪獣の前まで行き、お互い抜刀の構えを取った。
怪獣の攻撃は当たらず彼は怪獣の胸を切り裂いた。
そして一瞬で背後へ回り彼がいつも持っている二刀型になり、一刀は10号がしっぽで持つ。
三刀だ…。
怪獣の手足を斬り落とし三刀での八重討ちで核を露出させた。
「7式。」
へ?7式?
7式もあるの!?
彼の筋肉が増長していく。
三刀で11連撃の攻撃を繰り出し最後の1撃で核を狙ったが、元の刀のような腕で防がれてしまった。
「怪獣、僕の勝ちや。」
あれは…思わず笑みを浮かべてしまう。
「結局僕は、繋ぎ役が性に合っとるようやな。」
宗四郎の腰にあった10号のしっぽが切れ、そのまま弧を描いて怪獣の背後から核を貫いた。
着地した宗四郎に怪獣は腕を再生させながら振り翳したが、核に亀裂が走りそのまま倒れて息絶えた。
「怪獣12号、敵ながら天晴やった。」
小此木さんの生体反応消失の声が響く。
「っ!宗四郎!」
彼の身体がフラついたのですぐに駆け寄り、支えながらゆっくり横にならせる。
本当に1人で倒しちゃった…私なんにも出来なかったな…。
「お疲れ様。」
垂れる血ごと頬を撫でて微笑みかける。
隊員と戦うぞと言う10号に身体動かんわと笑いながら返す宗四郎。