第21章 群発災害
通信機で彼に連絡をすると、すでに戦闘中だった。
急がなきゃ…。
向かっている最中に小此木さんからの連絡があった。
5体同時に識別番号がつく大怪獣が現れたと。
「美影聞こえるか?僕の方には来るな。」
「それは副隊長命令?それとも…宗四郎がお願いしてるの?」
「……副隊長命令や。」
聞いたとしても、結局はいけないのをわかっているのに…。
悔しかった。
私はまだ彼の隣では戦えないのか、足手まといなのか…。
その時、宗四郎ではなく亜白隊長の声が聞こえた。
今、宗四郎と一緒にいるのか問われた為、一緒ではないと答えた。
「三浦副隊長補佐官!補佐官として副隊長を援護しろ!」
「っ!了!」
その後、小此木さんからも連絡があり、宗四郎のところにも識別怪獣がいると報告を受けた。
なんとなく気付いていた。
宗四郎が理由もなく来るなと言うはずもない。
亜白隊長がいきなり援護をしろと言うはずもない。
小此木さんから場所は聞いた。
「小此木さん、リミッター解除を申請します。」
許可が出たのですぐに全解放して、全速力で彼の元へ駆ける。
小此木さんに急いで欲しいと言われた。
あの宗四郎が苦戦しているらしい。
地面を蹴る足に力が入る。