第21章 群発災害
「次は滑走路掃除や。」
「了!」
ガラス突き破って滑走路に出ていく。
1体が宗四郎に向かって腕を振り下ろすのが見えたので、彼の横を通り過ぎてその腕を斬り落とすと、彼が交差討ちの動作を見せたので、すぐさま彼の前から退ける。
交差討ちで怪獣を斬り裂いて着地した彼に2体が襲いかかったが、彼はその場に立ち尽くした。
避けへんぞ、と…。
何を言っているのだ…。
「お前だけで防ぎ切ってみせろ。」
10号に向けた言葉だが、私が身震いした。
ものすごく冷たい表情をしていたのだ。
10号は上等だと言って、そのしっぽで怪獣の腕を砕いた。
フフンとドヤる10号に宗四郎は少しマスクを外して、しっぽを見上げる。
「不合格。僕に破片あたってるやん。」
「……ぷっ!あははっ!」
つい笑ってしまった。
小此木さんは慌てているが、10号の対応はそれで合っているだろう。
そのまま宗四郎と10号はいがみ合いを始めてしまったので、私は笑うしかなかった。
この2人…楽しんでる。
「美影はなんでそんな笑うてるんや?戦場やぞ?」
「スーツといがみ合ってる人に言われたくないですよ…ふふっ。」
彼は長めの溜め息をつき、私の頭に手を置いた。
「ここでそんな可愛い顔見せんで…。」
「なっ!?…べっ「今イチャつかないでください!」…すみません…。」
小此木さんに叱られてしまった。
絶対に私は悪くない…。