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あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第21章 群発災害


「次は滑走路掃除や。」


「了!」


ガラス突き破って滑走路に出ていく。


1体が宗四郎に向かって腕を振り下ろすのが見えたので、彼の横を通り過ぎてその腕を斬り落とすと、彼が交差討ちの動作を見せたので、すぐさま彼の前から退ける。

交差討ちで怪獣を斬り裂いて着地した彼に2体が襲いかかったが、彼はその場に立ち尽くした。

避けへんぞ、と…。

何を言っているのだ…。


「お前だけで防ぎ切ってみせろ。」


10号に向けた言葉だが、私が身震いした。

ものすごく冷たい表情をしていたのだ。


10号は上等だと言って、そのしっぽで怪獣の腕を砕いた。

フフンとドヤる10号に宗四郎は少しマスクを外して、しっぽを見上げる。


「不合格。僕に破片あたってるやん。」


「……ぷっ!あははっ!」


つい笑ってしまった。

小此木さんは慌てているが、10号の対応はそれで合っているだろう。


そのまま宗四郎と10号はいがみ合いを始めてしまったので、私は笑うしかなかった。

この2人…楽しんでる。


「美影はなんでそんな笑うてるんや?戦場やぞ?」


「スーツといがみ合ってる人に言われたくないですよ…ふふっ。」


彼は長めの溜め息をつき、私の頭に手を置いた。


「ここでそんな可愛い顔見せんで…。」


「なっ!?…べっ「今イチャつかないでください!」…すみません…。」


小此木さんに叱られてしまった。

絶対に私は悪くない…。

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