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あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第21章 群発災害


訓練を始めてから少し経って、怪獣出現を知らせる警報が鳴り響いた。

通信機から情報が入ってくる。

どうやら、東京中から通報があるようだ。

9号だ。
あいつが何かしてきたに違いない。


「美影、お前はそのまま調布飛行場へ向かえ!!オカッパも準備している!亜白の指示だ!2人で制圧しろ!!」


「了!」


急がないと…恐らく、宗四郎の方が先につくだろう。


急いでヘリに乗り込み、情報を整理しながら現場へ向かう。


通信機から小此木さんの声がする。

どうやら宗四郎はすでに現着したようだが、作戦を伝える前に10号がヘリの底に穴を空けて降り、敵密集地帯に孤立してしまったそうだ。

10号との息が合わず、攻撃が直撃していたりしていて、精神同調も機能せず、解放戦力がどんどん下落していってると言う。


早く…早くっ!

解放戦力が下落しているのなら、敵密集地帯から離脱することも叶わないだろう。


「三浦行きます!早く開けてください!」


他の隊員が困惑しているが、一刻も早く彼のところへ行かなければ。


首に下げているマスクをつける。

開いた隙間に身体を滑り込ませ急降下していく。

着地し急いで彼のところへ向かう。
姿は見えている。


走りながら刀を抜いて怪獣を倒しながら真っ直ぐ彼だけを見続ける。


「っ!宗四郎!!」


怪獣が機体を彼の背中に投げつけたので、私の目には直撃したように見えた。


だが、彼の怒鳴る声が聞こえたので、急いで声がする方へ向かう。


「なんで僕は、死んでも曲がらん、頑固なアホとばっかり関わってまうんやろな。」


え?それ私も含まれる?

いや、恐らく違うだろう。
私は頑固でもアホでもない、はず…。

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