第21章 群発災害
「てか、なんであいつなんだよ!ボク様というお兄ちゃんがいるだろう!?第1部隊の隊長だぞ!?現代最強だぞ!?あんな腐れオカッパよりボクの方がいいだろう!?今からでもいい!ボクを選べ!!そして、金を貸せ!」
え、いきなりなんなんだ。
第1部隊、本当にこの人が隊長で大丈夫?
キコルちゃんが呆れた顔で鳴海隊長を見ている。
まさか、キコルちゃんにまで金を貸せと言ったのか!?
お兄ちゃんなのに旦那さんを捨ててあなたを選べと?どういうことだ。
「とにかく、私は宗四郎以外は選びませんから。それに…あなた、隊長なのにお金ないんですか?どうして、副隊長の宗四郎の方が持ってるんですか…。」
絶対、宗四郎より多くもらってるはずなんだが…。
あ、オタクはお金がかかるんだっけ。
未だに駄々をこねる鳴海隊長に呆れてものも言えない。
「そもそも!遊び人のオカッパよりボクの方がいいだろう!?」
「もう遊び人じゃないです!!取り消してください!!彼は私だけを見てくれてます!!」
遊び人と言われカッとなり、怒鳴ってしまった。
だってもうそれは、過去の話なのだから。
本気で怒っている私に鳴海隊長はしゅんとしてすまないと謝った。
もう訓練始めましょうと言って精神同調をさせる。
鳴海隊長は前髪を掻き上げ、戦闘モードに入る。