第20章 結婚
避妊具の処理をする彼を横目で見ながら、はあはあと荒く息をする。
「どうするん?君の絶対きこえてたで。」
何か言っているが、あまりちゃんと聞こえない。
まだ目の前がチカチカする。
「あ…そしろっ…すき、すき……。」
「ははっ、聞こえてないん?そないよかったか?」
耳に顔を近付け僕も好きやと囁かれて、膝がガクガクと震えて腰がビクビクと跳ねた。
「えーまたこんなんでイったん?…もう、グズグズすぎて可愛ええやん。」
彼は服を着ると、ちょっと待っててなと寝室を出ていった。
荒く息をしながら落ち着けているとだんだんと現実が見えてきて焦る。
さっきめっちゃ声出しちゃったよね?どうしよ…。
まだ膝が震えているが起き上がって、服を探す。
そうだ、昨日おしゃれ着のままここに来て、宗四郎に脱いでって言われて…これ、着るしかないか。
服を着ようと持ち上げた時、宗四郎が戻ってきて服を持ってきたからとベッドに置き、水を渡され飲む。
水を飲んでいる間に身体を拭かれ、飲み終わると足を開かれて股を拭かれる。
「僕が拭いてもうたけど、大丈夫か?」
コクっと頷いて答える。
今はそれどころではない。
この部屋から出ていける気がしないのだ。
ブラを目の前にぶら下げられたので腕を伸ばすと通してつけてくれた。
ブラウスを着せられ立たされると下着を履かせられる。
少しふわっとしたロングスカートだ。
これ、宗四郎の好み?
上下真っ白だ。
宗四郎は少し水を飲むと行こうと言う。
どうしよう…恥ずかしい。
「美陽ちゃんが早く服欲しい言うてた。」
そうだ、美陽に服貸すって約束したんだった。
立てへん?と未だに震える私の膝を見て聞いてくる。
わからない…足に力を入れて立ってみるとなんとか立てた。
彼の腕に掴まりながら、妹に貸す服を持って寝室を出て行く。