第20章 結婚
いつの間にか戻ってきていた妹が引いた目で私を見てきた。
「そう、しろ…。」
「ん?…ほんまにやばいやん。なぁ、ほんまに1回休ませるわ。」
私が席を外すわけには…大丈夫と言ってなんとか、持ちこたえる。
それからどのくらいか経ち、顔合わせというより、完全に宴会になっていた。
大丈夫なの?これ…。
お酒用意しすぎた?
みんなここに泊まっていくから、帰りのことを考えなくていいと飲んでしまっているのだろう。
「宗四郎、私…お水…。」
「ん、持って来たるよ〜。」
宗四郎まで結構酔っている。
確かに儀式的なのは全部終わらせたけど、本当に大丈夫なのか心配になってきた。
立ち上がった彼はしっかりとした足取りでキッチンに行き水を持ってきてくれた。
酔ってるわりに普通に歩けるんだ…。
ありがとうと言って受け取り飲んでいると、僕にも頂戴と言われたので、そのまま渡した。
水を飲み終わると彼はまたお酒を飲み始める。
明日は元々2人とも非番だったのでよかった…。
ジュースでも飲もうと持って飲んだものは、宗四郎のお酒だった。
ダメだ…相当酔ってる。
そろそろ妹が寝たいと言い出したので、宗四郎の手に掴まりながら立ち上がって、妹を部屋に案内する。
どうやら、ジュースを零してしまったようでシャワーを浴びたいようだ。
一旦部屋で待っててもらい、リビングに行き宗四郎の耳元で話すとええよと言ってくれたので、妹の元に戻り浴室に行く。
「明日、私の服着て帰ろっか。」
「うん、ありがとう。」
寝巻きしか持ってきていないだろうと思い提案するとそうだったようで、お礼を言って微笑んだ。
「宗四郎がいろいろ使っていいって言ってたから、シャンプーとか使わせてもらいな。」
髪を触っていたので、髪にもついたのだろう。
タオルを置いておくと行ってリビングに戻った。