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あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第20章 結婚


妹がお手洗いに行きたいと言い出したので、案内しなければならない。

口頭でわかるだろうか?


いいや、とりあえず行こう。
この席だ、相当我慢しているだろう。


立ち上がると少しフラついてしまって、宗四郎が支えてくれた。

恥ずかしい…。


「ごめん、僕が行けたらええんやけど…。」


さすがに妹のトイレについていけるはずない。

お礼を言ってなんとかフラついかずにリビングを出た。


妹がトイレに入るのを確認して、深呼吸してからリビングに戻る。


座ろうとしたら視界がグワンと歪んでぺたりと座り込んだだけになったので、なんとか誤魔化せた。


「美影、相当酔っとるんやけど、少し休ませてもええ?」


「え?大丈夫だよ。」


笑顔を見せたのだが、めっちゃへらっとなってしまっていたらしい。


母がお義母さんたちに謝っている。
最悪だ、謝らせてしまった。

私もすぐに謝った。

お義母さんたちが、勧めたのは私たちだからと笑っている。


「お酒弱いなんて、可愛らしゅうてええやないの。」


お義母さんが微笑んでくれる。


お義兄さんが笑いながら近付いてきて、別にもっと酔ってええねんでとお酒を勧めてきた。


「お前に飲ませるくらいなら、僕が飲ますわ。」


宗四郎がこれ飲みぃとフルーツ味のお酒を勧めてくる。

これ、飲まなきゃいけないの…?

弱いやつやからと持たせられて、そのまま口に運ばれる。

何をしてくれとるんじゃ、こいつは。


お義父さんがお義兄さんに宗四郎を煽るなと怒っている。

煽ってたの?


やばいって…本当に酔いが回ってきてる。

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