第20章 結婚
いい感じのご飯屋さんで食べて、宗四郎は基地まで送ってくれた。
「鳴海隊長と2人きりにならんでな?」
笑顔で頷いてまたね手を振ると、迎えにくると言って手を振り返し、彼も第二台場に向かった。
キコルちゃんいるよね…。
強化装甲演習室に入るとキコルちゃんと鳴海隊長がいたので、安心して中に入る。
鳴海隊長に明日非番をもらい、午後の訓練が始まる時間までストレッチをした。
最近、休んでばかりだが、こればかりは仕方ない。
ほとんど休みがないのだから。
「そうだ、鳴海隊長。私たち結婚したので、昨日みたいなことは一切しないでください。」
「はぁあ!?あの浮気野郎と!結婚!しただって!?」
う、うるさい…。
浮気野郎って言ったって、私も似たようなことをしたのだ。
キコルちゃんがおめでとうと言ってくれる。
鳴海隊長も言ってくれたらいいのに…。
妹のように可愛がってくれたのだから。
というか、少しくらい名前で呼んだらいいのに。
訓練が始まり、今日はありえない程扱かれた。
ボロボロなるまで扱かれ訓練が終わり演習室から出ようとすると、鳴海隊長に話しかけられる。
「美影、君の胸の傷はなんだ。」
何故知ってるのかとキコルちゃんに疑われるじゃないか。
傷くらいこの仕事をしてれば出来るだろうと演習室を出ようとすると、刀傷だろと言われてしまった。
「しかも、あのオカッパのだろ。普通、好きな女に傷なんてつけるか?」
「私が悪いので。彼が怪獣に向けて放ったところに出ていったんです。」
なんでそんなことをしたんだ!とうるさい為、すでに勤務時間を終えているので、いろいろあったんですと言って演習室を出ていく。
保管室で着替えてスマホを確認すると、宗四郎からメッセージがきていた。
《ごめん、遅なる。カフカが、明日いないならどうしてももう少しやりたいって。》
先輩も相当、宗四郎に懐いてるからなぁ。
それに、わかった!頑張って!と返して、有明基地を出て電車に乗る。
今日は私が迎えに行くんだ。