第20章 結婚
寝室に入るとベッドの上で寝ようとしている彼がいる。
「やっと来たん?寒かったやろ、おいで。」
布団を上げて早く入れと手招きする。
その腕の中に吸い寄せられるように布団の中に入るとギュッと抱きしめられて、めっちゃ冷えとるやんと言って、暖房をつけて服を脱ぎ肌を密着させる。
あったかい…。
「きつく言ってごめんな。僕、そんな冷たかった?」
「ちょっと…たぶん、私以外わからない。私が勝手にそう思ってるだけかも…。」
ごめんなさいと謝れば、謝らなくていい、君に冷たくしとる僕が悪いんやからと…気付いてないくせになんでそうやって、すぐに認めて優しくするの。
私の勘違いかもしれないのに…。
「好きだから一緒にいたいの…一緒にいたいから…笑ってて欲しいから、怒らせたくないのに…。」
私ももっと大人にならなきゃと彼の胸に擦り寄る。
いつまでも可愛いままでいていいと言う彼に、こんなの可愛くないと胸に口付ける。
もう寝ようと言う彼におやすみと言って目を瞑った。