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あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第20章 結婚


目が覚めると宗四郎はいなくて、少し喉が痛かった。

昨日あんなに声出して暖房をつけたまま寝たからだろう。


起き上がり暖房を消して寝室を出た。


リビングに行くと話し声が聞こえる。

電話でもしているんだろうか。


お義父さんと話しているようだ。

邪魔してはいけないと思い洗面所に行って、服を着て顔を洗い歯を磨いて戻ってもまだ話していたので、キッチンに行き水を飲んでご飯の準備をしながら待った。


家を出るまでにはまだまだ時間がありそうなので、急いでご飯を炊き使うものを準備していると、宗四郎が電話をしながら近付いてきたので、顔を見て首を傾げる。

一度微笑んで電話を終わると私の後ろに来て、お腹に手を回して抱きついてきた。


「はよ…早かったなあ?……誕生日、おめでとう。夜、セックスしてもうたから、言うん忘れた…。」


「おはよ。ありがとう!!へへっ。」


自分の声があまりにも酷かったので驚いていると、彼が風邪やないよな?と聞いてきたので違うと思うと言って、肩に乗った頬に手を添える。

喉はやばいけど、好きな人におめでとうって言われて、嬉しすぎてどうにかなりそうだった。


「当分、あんま激しくしないから、安心してや。」


あまりにも声が枯れているので心配になったのだろう。

ありがとうと言って卵を割っていく。


簡単なものだけどいい?と聞きながら、いいと言うのをわかっているので、ご飯を作る手を止めない。


「君が作るものならなんでも美味いからええ。」


嬉しい言葉に笑いながらまたお礼を言って作っていると、今日、住所もここに移してやと言われたので頷く。


私がフライパンを手にすると離れたので、ソファで待っててと口付ければ素直にソファに戻っていく。


ボールにツナや鰹節、調味料を入れて混ぜておき、焼いた卵巻きを切って皿に乗せて、ご飯が炊けるのを待つ。

おにぎりを作ろうと思っているが、他人が握ったものを食べられない人がいるのを思い出し心配になったが、たぶん大丈夫だろう。

一応聞いたが、君が作ったもの食えないわけないやんと言われたので、炊けたご飯をツナ等と混ぜてラップに包んで握った。

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