• テキストサイズ

あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第4章 夜明けの相模原掃討作戦


「三浦待て。それ以上行ったら見えんようなる。一旦僕のとこ戻って来い。」


「了!」


急いで副隊長のところへ戻る。

副隊長のところまで戻ると、私の姿を見て驚かれた。
そして、笑った。


「ええやないか。その返り血の量がお前が倒した怪獣の量や。」


少し荒々しく私の頭を撫でるとマスクを取り、顔についた血のようなものを拭ってくれる。


みんなは銃での遠距離戦の為、あまり返り血は浴びない。
だが、私や副隊長のような近距離戦を得意とする者は、身体中に浴びてしまう。


副隊長は先輩と話してるらしい。
どうやら、余獣の核と余獣にも増殖器官があるのを発見したようだ。
さすが、日比野先輩だ。

その情報は、小此木さんによって全員に共有された。


髪傷むなあと思いながら副隊長の少し後ろで、本獣への攻撃が始まったのを知り、そちらを向く。


「カフカ、よう見とき。」


耳に手をあてながら本獣を見据え、先輩に話しかけている。


亜白隊長の攻撃が巨大な本獣の胴体を貫いた。


「これが、お前が隣目指しとる人の力や。」


あれ程の威力を人が出せるのか…。
あまりの威力に息を飲む。

その凄まじい威力の大砲のような攻撃が、2弾、3弾、4弾と、大破した本獣に撃ち込まれていく。


副隊長である彼も、あれと同等の力を持っているというのか…。
あれ程の派手さはなくとも、近しいものだろう。

私はそんな人のようになりたいと憧れ、同等の力を持ち隣で戦おうとしてる。
彼の強さを想像し、少し手が震えた。


もう一度、彼が戦う姿をこの目でしっかり見てみたい。
あの時は本当に一瞬でなにも見えなかった。

/ 591ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp