• テキストサイズ

あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第20章 結婚


その時、ただいまと妹の声がした。

妹が帰ってくる前に帰ろうと思っていたのが、私が寝ていたので遅くなってしまった。


リビングに入ってきた妹は彼の姿を確認すると、心底嫌そうな顔をする。
軽蔑した目を彼に向け睨んだ。


「お姉ちゃんと結婚なんて絶対許さない。この、浮気野郎。」


妹に話したのは間違いだったかも…。


「美陽!私はもう許したの!そういうこと言うのやめて!」


許すなんてありえないと未だに彼を睨む妹を連れ出し廊下に出て、失礼なことはやめてと叱る。


もう彼は反省したから酷いことを言わないでと落ち着いて言えば、そんなすぐ反省するわけない、また繰り返すと声を荒らげる。

妹は去年、彼に浮気されているのでそういう男を相当嫌っているのだ。


「美陽ちゃん、ほんまは明日、婚姻届出そう思っとったけど、保留にしよか?」


突然後ろから声が聞こえて振り向くと、宗四郎が困ったように眉を下げて妹に話しかけている。


「睨むな!」


宗四郎を睨む妹につい声を荒らげてしまった。

彼はええからと言って私の前に腕を出して制して、少し話そうかと、私と妹を連れてリビングに戻った。

妹に怒鳴ってごめんと言って手を引く。

/ 591ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp