第20章 結婚
「ふはっ!君、激しいセックスした後、いつもそうやって笑うねんな!賢者タイムもどっかいってまうわ!」
僕の脳が、その顔は僕に激しく抱かれた後の顔だと認識し、興奮してきてしまう。
ん?とした顔で笑っているのも堪らなく可愛い。
もうその顔やめてやぁと彼女の頬に自身の頬を擦り寄せまた抱くぞと脅す。
もう無理ぃとへにゃと笑う顔を見て、愛おしさが溢れてしまう。
彼女の顔の至るところにキスをして額をくっつけ、見つめ合いながら笑った。
「機嫌直ってるぅ、ふふっ。」
なんのことかと思ったが、先程の情事中に意地悪な言葉を散々吐いたからだろう。
イラついていたのが彼女にも伝わってしまったようだ。
「そろそろ普通に戻ってくれへん?君の実家行きたいんやけど…。」
婚姻届の証人欄は僕の方はすでに埋まっているので、後は彼女のお母さんに書いてもらって出すだけだ。
今日行くことはすでに昨日伝えている。
普通?とコテっと首を傾げたので、情欲を逃がすように笑った。
このままだと今日行けなくなってしまうので、彼女を抱えて脱衣所に行き、服を全て脱がせてそれを洗濯機に放り込んで、僕も裸になり浴室に連れていく。
彼女の腰を抱えたまま、普段使っていないバスチェアを洗って座らせ、髪を洗って身体も洗ってあげる。
「ごめんね…何から何まで…。」
「ん、もうへにゃへにゃしてへんな?」
へにゃへにゃって何と笑う彼女を無視し泡を流して、タオルを渡して自分で拭かせる。
朝して、鳴海隊長にもされて、その後僕にも抱き潰されたのだ、相当身体はきついだろう。
そんなことを考えていると、大事なことを思い出した。
「君、アフピルどうするん?飲んでへんのやろ?」
「あ……どうしよう…。」
明日、僕も彼女も午前休にしたが、アフターピルならネットで頼めるだろうと思い帰ってきてからにしようと言って、彼女の髪を乾かす。
飲まなきゃダメ?と言う彼女に後悔するのは君やぞと言って頭を撫でた。
急いで準備をさせ、家を出た。