第19章 偽り
彼はすぐに戻ってくると、私がいつも寝る時に着ている服を持っている。
どうやら彼はすでに寝巻きに着替えてきたようだ。
頭の上から淡いピンク色のものを通される。
「この色、似合っとるなぁ。」
ナイトブラだ。
真ん中に穴が空いているのがえろいって言ってたやつ…。
「やっぱ、君が着ると余計えろいわ。」
笑いながら、穴に指を通された。
そして、すぐに指を抜くと穴から覗く膨らみに軽く口付けて、服を着せられる。
穴に指通したりキスしたり、変態だ…。
私の隣に横になり肩を抱いておやすみと言われる。
え?しないの?
私ばっかり…これじゃあ、私がえっちみたいじゃん…。
彼の方に身体を向けちゅっとキスをした。
「しないの…?」
「あ、したかったん?まだしやん方がええと思ったんやけど……したい?」
もう時間も遅いし、宗四郎にする気がないならいいや…。
あ、なんかいろいろ忘れてることある。
「ねぇ、宗四郎、婚姻届の名前書いてない。あと、私明日から第1で鳴海隊長の訓練受ける。」
「婚姻届はええけど……なんでそないな話なっとるん?ナンバーズは僕との方がええから、第二台場来たんとちゃうの?」
宗四郎と一緒にいたくなくて、ナンバーズに慣れたいという理由で亜白隊長にお願いしたことを伝える。
しゃーないかと言って彼は納得した。
「訓練終わったら向かえに行くから、その後、君の実家に行きたい。ええ?」
頷いて彼に抱きつく。
好き、大好きと呟けば、彼の心臓の音が速くなった。
「ドキドキしてるの?」
「っるさい…はよ寝え。」
お互いおやすみと交わして目を瞑った。
「愛してる。」
いつもよりも速い彼の心臓の音を聞きながら、ゆっくり眠りについた。