第4章 夜明けの相模原掃討作戦
宗四郎さんはこのまま資料室に行くらしく、まだ残ってるであろう日比野先輩に注意をしに行くらしい。
「美影も行くか?」
その言葉に目を輝かせてパァと表情筋が緩むのがわかる。
彼はその顔を見て、微笑んで頭を撫でてくれた。
喉まで出かかった言葉を飲み込む。
これから何度飲み込まなきゃいけなくなるんだろう。
元々伝える気はなかった、大丈夫…まだ抑えられる。
資料室につき日比野先輩の姿を捉えると、宗四郎さんは開かれたスライド式のドアに背を預け腕を組み声をかける。
「精が出るな。」
驚いた日比野先輩は彼の名前を震えた声で呼ぶ。
寝るのも仕事やぞと言われると先輩は背を向けて、クビになるわけにはいかないという。
宗四郎さんはそれが亜白隊長の為だと気付いていた。
先輩は驚き立ち上がるが、副隊長には寮内での会話は全部筒抜けらしい…。
まさか、私がキコルちゃんとかと話してたことも…?
「約束したんです、あいつの隣で戦うって。」
指を顎にかけた宗四郎さんはそれに対して笑顔で答える。
「ほう、それは副隊長の座を僕から奪い取るって意味にも聞こえるでぇ。」
「そんなつもりはっ……いや、そのつもりで頑張ります。」
どうやら宗四郎さんはその言葉にキレたらしい。
机を叩いた。
「上等や。2時間だけや、部屋出る時は電気消して鍵かけろ。」
鍵を置いたのね…びっくりしたあ。