第16章 10号
小此木さんに連絡を取り、適性検査の準備が出来ているようなので、科学班のところへ向かう。
科学班のところへつくと、病衣のようなものに着替えるよう言われる。
「あ、そうし…副隊長、これ食べてください。飲み物は飲みかけのなんですけど…。」
「ん、ありがとう。…今は別にええねんで?いつも通りにしぃ。」
ありがとうと言われるが彼が買ったものなので、なんか複雑な気持ちになる。
彼の甘ったるい声に着替えてくるねと伝え、部屋を出る。
検査をしてる間、パンを食べながらガラス越しにずっと私を見ている彼を私も見ていた。
特に意味はなかったのだが…。
すると、科学班の方に話しかけられていて、目が開かれた。
何か驚くことでも言われたのだろうか。
検査が終わり彼の方へ行くと、着替えたら教えると言われたので、すぐに着替え戻ってくる。
「君…やばいで。10号だけやなくて、1号や2号にも適合しとる。今年の第3部隊はほんまにやばいなあ。」
その言葉を聞いて固まってしまった。
1号は確か鳴海隊長が使用している…2号は四ノ宮長官が使用していた。
そんなすごいものを私も扱えると言うのか。
キコルちゃんはナンバーズ4、市川くんはナンバーズ6を使用することが決まっている。
それに、出雲くんや神楽木くん、古橋くんも相当の力をつけていると聞く。