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あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第3章 辛苦


次の日、訓練を終えて一度部屋に戻った。
隊長にはこのあと話があると伝えてある。


鞄の中にしまっていた封筒を持ち、隊長室に向かう。

隊長室の扉の前で声をかけると、凛とした声が聞こえたので、入室し敬礼をする。


まずは適正審査をしないことを話し、そして机の上に封筒を置いた。

その封筒には退職届と書かれている。
先輩に襲われそうになり、副隊長とあの契約を結んだ後すぐに書いていたものだ。


「理由は。」


封筒の存在を認めると隊長は辞めたい理由を求める。


「ずっと努力してきましたが私には防衛隊になれるような………憧れの人のようにはなれないと思いましたので…。」


適正審査をすればお前の努力は目に見える数字になる、私はそう確信していると言われた。


「本当の理由を話してくれ。四ノ宮たちから最近のお前はおかしいと聞いている。」


キコルちゃんたち、隊長にまで…。

一応さっき言ったことも本当の理由なんだけどなあ。


どうにか話さずに辞めさせてもらおうと思ったが、隊長の意志が固く、結局私が折れてしまった。


「わかりました。1つ約束してくれましたら、話します。」


隊長は内容によると言った。


「保科副隊長を罰さないでください、絶対に。それを約束してくれましたら、お話します。」


それが叶わないのなら私は絶対に理由を話したりなんかしない。

隊長に向ける態度ではないが許して欲しい。


彼女は副隊長の名前に驚いたが、わかったと言ってくれた。
私は隊長を信じてる。彼女は約束を破ったりなんかしない。


今まであったことを包み隠さず全て話した。
話していく内に隊長の顔がだんだん怖くなっていって焦ったが、なんとか話し終えた。

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