第15章 不信
なんで聞こえてんねんとボソボソと文句が聞こえる。
兄貴にも聞こえてるのかと聞かれた為、保科隊長が聞こえてると答えた。
撮った写真を消せと保科隊長に怒っている。
私が宗四郎さんと呼ぶとなんやと、ちょっと不機嫌な彼が答える。
「アフターピル飲んだの言ってなかったなあと思って…。」
「……はあ?!なんでや!なんで飲んだ?僕欲しい言うたやん。なんでそないな勝手なことするん、なんで僕の言うこと聞けへんの。」
勝手なことって…先に勝手なことしたのはそっちでしょ。
ナカに出したの、許してないんだからね。
なんでもかんでも、彼の言う通りにしなきゃいけないの?
そんなのおかしいじゃん。
なんか最近、宗四郎さんの束縛?支配欲?がすごくてついていけない。
「あー!もういい!またね!」
イラついて一方的に通話終了ボタンをタップした。
保科隊長に怒ってるんと聞かれたのでそうですねと答えると、嫌いにならんであげてなと言われてしまった。
別に嫌いになることはないけど、直接ゆっくり話さなきゃいけない問題なんだろうなとは思う。
その後もしつこく電話がかかってくるので、スマホの電源を落とした。