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あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第15章 不信


第6部隊の基地につき、保科隊長に明日の午前、訓練を休んでもいいか聞くと、意外にもすんなり許可を出してくれた。


その後、寮に案内されて、私は第3部隊の副隊長補佐官で、他に一緒に来ている隊員もいないので、一人部屋だと言われた。


夜も遅くなってしまったので、誰にも挨拶出来ないだろうかと思っていたが、共用スペースに行ってみると結構な人がいたので、挨拶をする。

少し話しをして部屋に戻ろうとすると、1人の女性隊員が追いかけてきて仲良くしようと言ってくれた。

あまり隊員同士仲良くするのもよくないと彼は言っていたが、少しくらいはいいだろう。実戦時の連携にも繋がる。


彼女と話しているととても話しやすい方で、防衛隊に入って今年で3年目になるらしい。
私より少し年上だった。

ということは、寮には入っていないはずだが…どうやら、私が来るのを待っていてくれたらしい。


「あ、あの、聞きにくいんですが、近くに防衛隊員がよく行く産婦人科ってありますか?」


どうやら、1駅先にあるらしい。


「なんや美影ちゃん、出来たんか?」


驚いて声のする方を見てみると、保科隊長が笑顔で話しかけてきている。


「えっと…あ、アフターピルが欲しくて…。」


あいつ、同意なしに何やっとんねんと呆れている。


アフターピルが欲しいだけなら、医療棟に行ってみるといいと言われた。

まさか、もらえるのか…?


医療棟でもらえるのなら、午前休を取らなくても大丈夫そうだ。


女性隊員に彼氏がいるのかと問われた。

コクっと頷くと、保科隊長が俺の弟やと言ってしまう。


「第3の副隊長やったっけ?新人のくせにやらしいなぁ。」


ニヤニヤして腕を突っつかれた。

あははっと苦笑いをするしかなかった。


すると保科隊長が、婚約してるから他の隊員に手を出すなと言っておけと笑いながら話している。

女性隊員は了と答えていなくなった。

今言いにいくのか?

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