第13章 指輪
どうやら宗四郎さんはすでに洗い終わっていたらしく、私を洗い終わると一緒に浴室を出てタオルで身体を拭き、髪を乾かして服を着ると、宗四郎さんはベッドでスマホを弄り始める。
「美影、おいで。」
手を引かれて膝の間に座りお腹に手を回されると、私の目の前にスマホが差し出される。
スマホの画面を見てみると、宗四郎さん家のベッドらしきところで眠る私の顔があった。
その後も彼はスライドしていき、いろんな時の私の寝顔が出てくる。
副隊長の部屋のベッドみたいなのもある。
一体、何枚撮ってるんだ…私は今日が初めてだと言うのに…。
「そや、これ、僕の名前呼んどったから撮った。これは、なんや笑うてたから。あとは…これ、先輩言うとったからムカついてほっぺ掴んでもうたやつ。」
消せとは言わなかったが、絶対に誰にも見せるなと念を押した。
そしたら、私が撮ったものも誰にも見せるなと言われた。君だけのもんやからと…。
スマホを置いて後ろで髪を束ね手に持ち寄せると、項にチュッとキスをされたので、振り返れば頬にキスをされる。
驚いて彼の顔を見れば、ニコニコ笑っていた。