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あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第12章 識別怪獣兵器10


武器保管室から彼の昔使っていた刀を持ってきて戻るとすでに着替えており、訓練室に行こうと手を差し出してくれる。

なので私はその手を取り引かれながら、訓練室に向かう。


「しっぽが…可愛い…。」


「は?どこがやねん。このしっぽ、ほんまムカつくんやで?」


勝手に動くから色々やらかしてくれるとボヤいているが、宗四郎さんにしっぽがついてるのが可愛いと呟けば、そういうプレイをしたいのかと問われ、慌てて否定した。


「ひゃっ!?」


突然、背中を撫でられて驚いてしまった。

宗四郎さんかと思ったが、その手は私の手と繋がっていて、離れた感覚はしなかった。


「おい10号、お前はほんまに…そのしっぽ、引きちぎったろか?」


10号がしっぽで撫でたのか、びっくりした。


敏感ちゃんなんやからやめろと自分の胸に向かって怒っている。

その情報は言わないで欲しかった…。


よく見ると、10号スーツ着てる時の宗四郎さん、いつもよりかっこよくない…?

しかも今日は前髪も上げているから、破壊力が…。


そうだ、髪崩れないようにしないと。せっかく宗四郎さんが結ってくれたんだ。


訓練室について、ジャージを脱いで畳み、部屋の端に置く。
本当は置いてくればよかったんだけど…忘れてしまった。


そして、宗四郎さんと向かい合った。


「美影、ええか?僕と戦うんやない。僕と10号と戦うんや。気をつけろよ。」


コクリと頷いた。

常に2人と戦っていると思わなければいけない。

しっぽで色々やらかしているということは、10号はそのしっぽで攻撃してくるだろう。

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