第12章 識別怪獣兵器10
すぐに許可は下りたようで、もう少しまったりしようと、一緒にソファに座った。
「保科副隊長!ありがとうございます!」
そう言って敬礼をすれば、笑って敬礼の手を取りキスをしてきた。
「三浦隊員、副隊長とちゅーしてしもたなあ。」
えらい悪い子やと笑っている。
美影も三浦隊員も、宗四郎さんのもので副隊長のものなのでいいんです、と訳のわからない返答をした。
なんやそれと笑うので私も笑った。
こうやってずっと一緒にいたい。
ずっと隣で笑っていたい。
でも、そろそろ第6部隊へ行かなければいけなくなっている。
まだ鳴海隊長に訓練に付き合ってもらっていないのに…。
キコルちゃんには付き合ってるのに、どうして私には付き合ってくれないのか…。
「なぁ、もっとくっつきたいんやけど。」
今でも相当くっついていると思うんだが…。
肩を抱かれ、身体は密着している。
肩を抱いている手が腰に移り、力を入れるとそのまま私を引っ張り、自身の足の間に移動させた。
脇腹痛かった…。
まだ痛いのでそこを手で撫でる。
「すまん、痛くしてもうたか?」
撫でている手に手を重ねられ、包み込まれる。
言ってくれれば自分でも動けたのにと頬を膨らませると、謝り顎の下から挟むように頬をフニフニとされた。
指で押される度、口いっぱいに詰めた空気が漏れ笑ってしまう。
「何しよか、何もしてへんと寝てまいそうやわ。」
3時間しか寝てないとさすがに眠いよね…。
というか、宗四郎さんの場合、常に睡眠不足そう…。
欠伸をする彼につられて私も大きくな口を開けてしてしまう。
手で押さえるのを忘れたが、後ろにいるから見えていないだろう。
お腹に回した手を一旦離してもらい、立ち上がって向かい合う形で彼の足の間にお尻を置き、足を立てる。
「その体勢きつくあらへんか?もっとくっつきぃ。」
脇の下に手を入れて持ち上げられると、お尻の下で足が閉じられその上に座らせられたので、立てていた足を倒してぺたん座りになった。
宗四郎さんは何故か、少し浅く座り直す。
「あははっ、対面座位やん、これ。」
なんだろうと思い、首を傾げた。
それを見た彼は今度やったると言って、その話はもうしなくなった。