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あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第12章 識別怪獣兵器10


ほら、これ使いとスマホを返されたので見てみると、お揃いの髪型でほっぺをくっつけながら、幸せそうに笑う私たちが写っている。

見られたら恥ずかしいが、すぐにロック画面に設定した。


宗四郎さんが僕にも送ってと言うので、すぐに送る。
どうやら彼も、ロック画面にしてくれるようだ。


「髪型お揃いにしたん?君は可愛ええけど、僕がしたらなんかおかしない?」


「見惚れる程に美しいです。」


「え?」


めちゃくちゃ真面目に返してしまったので恥ずかくなって、すぐにかっこいい!可愛い!と訂正した。


そろそろ出なければいけない時間が迫っているので準備を始める。

私は何も持ってきていないし、服を着て髪もやってもらったので、正直ほぼ準備することはないが、彼はTシャツだったので着替えるようだ。

一緒に出るつもりなのだろうか?
立川なら近くだからまだ時間は大丈夫なのに…。


世の中の女性はメイクやらなんやらで忙しなくしているだろうが、私がメイクをしたところですぐ崩れるかもしれないし、それを気にしながら訓練とかはしたくない。

もし、宗四郎さんとデート出来て、ちゃんと準備出来る時間があれば、気合いは入れるが…。


宗四郎さんが髪を気にしながら着替えている。
着替えてからやればよかったな…。

というか、恥ずかしいだろうに、そのままで仕事をしてくれるのか?


そんなことを考えていると、彼が着替えながら話しかけてくる。


「言うの忘れとったけど、10号がな、ナンバーズなったんよ。それで、僕が着ることなった。」


え、10号が?

あいつめっちゃ喋ってうるさいねんと愚痴を零している。

喋るスーツなんて聞いたことないぞ。


「しかも、漫才スーツなんて言われとるんやで?」


それは是非とも見てみたい。

けど、私が見れるのはいつになるのやら…。


「見たいん?ほんなら…長谷川サンに連絡して、午前はナンバーズ10の見学にしてもらおか?」


大丈夫なのだろうか…。

というか、長谷川副隊長なんだ。
鳴海隊長と話したくないのかな。


コクっと頷くと、通信機を取り出し耳につけて、小此木さんに繋いだ。

どうやら、小此木さんが宗四郎さんの通信機を長谷川副隊長に繋いだようだ。

そんなこと出来るのか…。

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