第11章 不調
少し楽になってきたかも…。
ゆっくりと身体を起こしてみると、なんとか起き上がれてたので、大丈夫なようだ。
宗四郎さんが戻ってきて、落ち着いたか?と隣に座って水が入ったペットボトルを手渡してくる。
それを受け取り飲んでいると、優しく頭を撫でてくれた。
「ほんまごめんな。セーフワード決めよか?」
「せーふ、わーど…?」
まだしっかり働かない頭を無理やり動かした。
何がええ?と聞かれたが、パッと浮かんで来ない。
あまり言わない言葉がいいんだよね?
嫌い、とボソッと呟いたら、そのままの意味として受け取ったのか焦り出したので、セーフワードだと言ったら、それは色々抉ってくるからやめてくれと言われてしまった。
鳴海隊長なんてどうかと聞けば、絶対に嫌やと睨まれたので謝る。
よく色とか使われるんだっけ…。
ナイトテーブルに置いてあるスマホを取り検索してみると、あの青いネコ型ロボットとかも出てきたので、想像して笑ってしまった。
でも、こういうのでいいのか。
うーん、と回らない頭で思考を巡らし出てきたのは、結局色だった。
検索してよく出てくるRedにした。
「ん、美影がRed言うたら、すぐやめる。」
微笑む彼にうんと微笑み返した。
手を伸ばしてきたので水かと思い手渡すとそのまま飲んで、スマホを取る為にナイトテーブルに置いたキャップを取り閉めた。