第11章 不調
宗四郎さんがスマホと睨めっこしながら買い物を終わらせ、彼の家につくと、休んどってと私をソファに座らせたので大人しく待っていると、焼き魚にたまご巻き、豆腐とサラダという、朝ご飯みたいな料理がテーブルに並べられた。
「栄養あるねんて。フルーツヨーグルトもあるから、後で食べよな。もし、食欲ないんやったらヨーグルトだけにするか?」
せっかく作ってもらったのだ、食べなければ失礼だ。
というか、見たらめっちゃお腹空いた。
「ううん、お腹空いた!ありがとう!」
頂きますと手を合わせて料理に手をつける。
どれも美味しくてほっぺが落ちそうだった。
食べ終わり一緒に片付けをしようとすると、また座っとってと言われ、肩を押さえられる。
手伝いたかったが大人しく座っていたら、食後のデザートが運ばれてきた。
さっき言っていたフルーツヨーグルトだ。
結構お腹いっぱいだが、この量なら食べられそうだ。
食べ終わりご馳走様でしたと手を合わせれば、お粗末様でしたと返ってきた。
彼が私が使った食器も片付けようと手をかけた為、今度はありがとうと言って、ソファに座ったままでいたら、お風呂を沸かして食器を洗い始めた。
急いで彼の元へ行き、それは私もやるとすごい形相で言えば、笑いながら拭いてくれと言われたので、隣に立って、彼が洗った食器を拭いていく。
洗い終わってまだお風呂が沸かないからソファに座ると、宗四郎さんが肩揉みを始めてくれた。
「お、前よりようなっとるやん。」
「猫背にならないように意識してたもん。」
宗四郎さんは肩が凝らないんだろうか。事務仕事も多いだろうに。