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あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第9章 決断


僕が寝てから1時間程経った頃、腕の中から温もりが消える感覚に目を覚ます。


「ごめんなさい、起こしちゃった…。」


「ん、どうしたん?」


目が覚めてしまったので少し出ると言って、服を着て部屋の入り口に向かう彼女の手を掴んだ。

だが、すぐに戻ると言われたのですぐに手は離した。


温もりがなくなったことで眠りが浅くなり眠ってもすぐ起きてしまい、時計を見れば30分は経っている。

遅ないか?すぐ言うてたやん。


すぐ戻ってくるかもしれない。

一度少し考えてからやっぱり探しに行こうと思い起き上がる。


机の上を見れば、彼女のスマホも通信機もある。
携帯するものだろ…。


自分の通信機を持ち耳に付けながら部屋を出た。


庁舎を見て回ったがどこにもいない。
寮に戻ってることはないだろうから、一度部屋に戻ってみたが、姿はなかった。


「どこ行ったんや…。」


オペレーションルームに連絡を取ってみると、20分程前に資料室の近くで男性隊員と話していたらしい。

そのまま2人でカメラのない廊下の奥に向かったと言っている。


またこの前みたいなことになっているのかと頭を抱え、教えてもらったところに向かう。

20分も経っているのだ、もう遅いかもしれない。

焦る気持ちを表すように駆け足になる。


カメラの死角なくさなあかんな。


まだ無事なことを願いながら彼女の元へ急いだ。

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