第3章 辛苦
頭ポンポン事件から2週間程経ち、今日は資料室で勉強をして過ごしている。
いつもは日比野先輩もいるのだが、今日はいないようだった。
迂闊だった。日比野先輩がいない今日は大人しく部屋に戻るべきだった。
もう後悔しても遅いのだが…。
西野先輩が気持ち悪い笑みを浮かべながら資料室に入ってくる。
危険を察知し立ち上がって逃げようとしたが、腕を掴まれ入口から死角になるところに連れ込まれた。
どうにか逃げようと試みるが、後ろから押さえ込まれてしまった。
ジャージのジッパーを下ろされ、身体のラインがはっきり出るインナーを胸の上まで捲られる。
下着の上から、少し痛いくらいの強さで胸を揉まれた。
「い、いやっ!やめっ…んぐっ!?んーっ!んんっ!!」
私の腕を掴んでいた手が口を押さえたので、自由になった手で抵抗するが、全然引き剥がせず、余計に力が入って痛いだけだった。
「三浦がいけないんだろ?いつも俺を誘うような目で見てきやがって…。」
そんな風に見ていないし、そもそもほとんど先輩を見たことはない。
どうにか抜け出そうとするが、私の力ではビクともしない。
「なにしとるんや、お前ら。なんや物音する思うたら…。」
棚の隙間から副隊長の姿が見えた。助かった…。
このままこいつに処女を奪われるかと思った。
副隊長はそのまま背を向けて、呆れたような声色で今すぐ副隊長室来いと言っていなくなった。