第9章 決断
私たち毎日のようにこんなことばかりしてるな…そう思ったら笑えてきてしまって、ふっと声を漏らしてしまう。
それに気付いた彼にどうしたのかと問われた。
「いっつもえっちなことばかりしてるなって思って…。」
「当たり前やろ。美影が可愛すぎんねん。……まあ、会えんくなるしな…。」
これからのことを考えると寂しくなる。
彼とは会えなくなるし、命が危険に晒されることも増えるだろう。
こうやって愛されることも出来なくなるかもしれない。
「やから、僕以外の男でイけんように教え込まんとなあ?僕の指、舌…これもちゃんと覚えとき。他の男のもんなんか覚えたらあかん。君は一生、僕とだけセックスすんねん。」
一度手を引き、私の濡れたそこに硬くなったものを押し付ける。
私は宗四郎さんとしかこんなことしたくない、それは彼が一番わかってるいるだろうに…。
だが、他の男と言われ、一人頭に浮かんできてしまった。
初恋の人…もう10年は会っていない。
宗四郎さんと出会うまではその人を想っていたくらいには、私にとって大きな存在だった。
隊長の口からその名前が出たが同一人物かはわからない。
「ねぇ宗四郎さん、鳴海弦っていう亜白隊長と歳が近い人のこと知ってる?」
一瞬で彼の顔は怖くなった。
眉間に皺を寄せ、睨むように薄目を開けて見てくる。
あ、うそ…さすがに今聞くのはまずかったよね…。
「……なんで今、他の男の名前出すんねん。しかも鳴海隊長て……萎えてもうたやないか、どうしてくれんねん。」
うっ、めちゃくちゃ怒ってる…。
さすがに今聞いた私も悪いけど、そこまで…?
彼は鳴海弦という人物を知っているようだが、今は聞かないでおこう。
これ以上聞いたらやばい気がする。
そう思ったのに、鳴海隊長がどうしたんやと私の上から退きながら聞いてくる。
一度気になったらところ構わず聞いてしまうの、どうにかしなきゃ…。