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あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第9章 決断


長方形のその箱から四角い個包装を取り出した。

なんだろうと思い首を傾げると、彼は嬉しそうに笑った。


「なんだかわからないん?使われたことないんやもんなあ…可愛ええなあ。」


どうしてそんな嬉しそうなのか…。


「コンドーム。わかるやろ?今出来てもうたら困るやん?」


この前は我慢出来んくて生でやってもうたけどなと続ける。


恥ずかしくなって俯いて黙ることしか出来ない。


ほんま初心やなあと笑いながら私を押し倒した。

顔を隠せなくなり彼を見上げると、薄く開いた目は熱を帯びて私を捉えている。


脱いでしまったと伝えれば少し考える素振りを見せた。


「汚れてもええんやったら、もっかい履いてくれへん?」


よくわからないが了承して着替えようとしたら、僕がやると言って起き上がった私をまた仰向けにさせた。


アレがある場所を伝えるとすぐに取り出して私の服を脱がせていく。

全て脱がせて、彼は紐を結んでいる。

恥ずかしい…。


「ほんまえろいわぁ…なんでそんなえろくなってもうたん?僕、おかしなってまうわ…。」


下着の上から茂みを掌で覆いながら優しく撫で、キスをする。

何度も角度を変えながら唇を合わせ、舌が水音をたてながら絡む。

そうやって快楽に身を任せていれば、しだいに溜まる唾液が頬を伝った。

それに気付いた彼は親指で掬うように拭きあげる。


そのまま糸を引きながら離れた唇は弧を描いた。


「もう濡れてきてもうてる。」


当たり前だ。
撫でられながらあんなキスをしたのだから。

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