第9章 決断
その後はみんなと別れて女子寮に向かう。
寮の入口で中之島小隊長に会ったので、何をするつもりなのだと宗四郎さんは揶揄われていた。
ここでは何もしない後でするのだと、中之島小隊長に返している。
何を言っているのだ言うように彼を見ると、ええやんかと笑いながら先程より乱暴に頭を撫でてきた。
「私よりも先にいい男捕まえやがって。」
中之島小隊長に腕をつつかれたので反応しながらも、付き合ったことを知っているのかと疑問に思った。
「5年も我慢してきたんだからいいじゃないですか…というか、付き合い始めたの知ってるんですか?」
彼女は私の質問に雰囲気が違うから気付いたと言った。
わかる程違うのだろうか?
変わったと言えば、みんなの前でいちゃつくことが増えたことと、愛の言葉を囁き合うようになったくらいで、みんなといる時はそんなに前と変わらないと思う。
元々いちゃつくことはよくあったし…。
前までは2人共辛そうな雰囲気が所々出ていたが、今はただ幸せそうにしか見えないと言われた。
そう言われて恥ずかしいが、なんだか嬉しい。
宗四郎さんと同じことを感じてるのだと…。
中之島小隊長とは別れて部屋に行くと、ルームメイト2人がいて、めちゃくちゃ驚いていた。