第7章 立川基地襲撃
私が弱いから…また彼を変身させてしまった。
しかも、みんなの前で…。
先輩のこれからのことを考え、涙が溢れてくる。
追いつけないとわかった副隊長は、すぐに私のところに戻ってきて肩を抱く。
「ごめんなさい、先輩…。私が弱いから、また変身させてしまった…。私にあれを止める力があれば……。」
ボソボソと言葉が溢れる。
副隊長は私の言葉に気付きながらも、8号となった先輩を見つめていた。
先輩はものすごいスピードで飛んで行き、爆弾を押し上げていく。
地上から離そうというの?少しでも衝撃が和らぐように。
爆弾を押し上げた先輩はそのまま降ってきた。
「総員!その場に伏せて、シールド全解!」
隊長のその言葉にすぐにシールドを全解にし、地面に這いつくばった。
副隊長が私の上に覆い被さる。
次の瞬間、とてつもない衝撃が基地を襲った。
副隊長が覆い被さってくれているが、それでも吹き飛ばされそうだった。
衝撃が収まり、副隊長が私の上から退く。
「先輩…先輩っ…。」
手をついて身体を起こし手を伸ばすが、その手は空を掴むだけだった。
副隊長は何も言わずただ肩を抱く。
亜白隊長が先輩の背に立ち銃を向けた。
そのまま彼は拘束されてしまった。
「三浦、行こう。治療受けな…。」
副隊長は何も聞かず、ただそれだけを言って、私を立ち上がらせ支える。
彼に引かれ歩き出した。