第7章 立川基地襲撃
地面で立ち止まる彼を見ると、後ろから斧を振りかざすキコルちゃんが見えた。
来てくれたのね…。
「水切!!」
怪獣の膝目掛けて振り下ろした斧は弾かれ、彼女は後方に飛ぶ。
副隊長が駆け出した。
「続けろ、四ノ宮。僕が甲殻を割く。そこに合わせて叩き込め!!」
副隊長が斬り裂いた箇所にキコルちゃんが斧を叩き込むと、甲殻が壊れ、怪獣は膝をついた。
キコルちゃんは着地することが出来ずに倒れ込むと、すぐに市川くんが駆けつけた。
彼女はもう限界のようだ。
だが、怪獣の動きを封じることが出来た。
建物の中に隊長の姿を確認した私はすぐに怪獣から離れる。
そして、攻撃が放たれた。
怪獣が倒れ、核が露出する。
もう一度撃ち込もうとした隊長の近くに余獣が飛んでいく。
すぐに倒しに行こうと思ったが、中之島小隊が援護に入ったので、また本獣に視線を戻した。
こちらにも斑鳩小隊が援護に入ってくれた。
「お前ら、再生の暇を与えるな!!」
跳躍した副隊長に怪獣が殴りかかるが、彼はそれを躱し腕の上を走り、怪獣のいたるところに攻撃をしながら地面に着地する。
その後は一瞬も止まらずに刀を振り続ける。
「動かんかい、身体ぁあああっ!!」
私もそれに続き、1番早く動ける3式のみを繰り返していった。
息が上がってくるが、それでも止まってはならない。
あの人の為に…。
身体がもう止まってしまいたいと悲鳴を上げている。
「まだ…動いてっ!!」
悲鳴を上げる身体に懇願する。