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あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第7章 立川基地襲撃


地面で立ち止まる彼を見ると、後ろから斧を振りかざすキコルちゃんが見えた。

来てくれたのね…。


「水切!!」


怪獣の膝目掛けて振り下ろした斧は弾かれ、彼女は後方に飛ぶ。


副隊長が駆け出した。


「続けろ、四ノ宮。僕が甲殻を割く。そこに合わせて叩き込め!!」


副隊長が斬り裂いた箇所にキコルちゃんが斧を叩き込むと、甲殻が壊れ、怪獣は膝をついた。


キコルちゃんは着地することが出来ずに倒れ込むと、すぐに市川くんが駆けつけた。

彼女はもう限界のようだ。
だが、怪獣の動きを封じることが出来た。


建物の中に隊長の姿を確認した私はすぐに怪獣から離れる。

そして、攻撃が放たれた。

怪獣が倒れ、核が露出する。


もう一度撃ち込もうとした隊長の近くに余獣が飛んでいく。

すぐに倒しに行こうと思ったが、中之島小隊が援護に入ったので、また本獣に視線を戻した。


こちらにも斑鳩小隊が援護に入ってくれた。


「お前ら、再生の暇を与えるな!!」


跳躍した副隊長に怪獣が殴りかかるが、彼はそれを躱し腕の上を走り、怪獣のいたるところに攻撃をしながら地面に着地する。

その後は一瞬も止まらずに刀を振り続ける。


「動かんかい、身体ぁあああっ!!」


私もそれに続き、1番早く動ける3式のみを繰り返していった。

息が上がってくるが、それでも止まってはならない。
あの人の為に…。

身体がもう止まってしまいたいと悲鳴を上げている。


「まだ…動いてっ!!」


悲鳴を上げる身体に懇願する。

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