第7章 立川基地襲撃
私の隣から一瞬でいなくなった副隊長を追って地面を蹴る。
彼の刀伐術を駆使して、何度も刀を振る彼に遅れを取らないように繰り出せば、その傷口に寸分の狂いもなく同じ技を叩き込んでいく。
それでも、全解放が解けた副隊長とまだ本獣には及ばない私の攻撃は、そこまで深く傷をつけることは叶わなかった。
「5式、霞討ち!6式…っ!」
「副隊長っ!!」
6式を繰り出そうとした副隊長は、怪獣のその大きな手に捕らえられた。
すぐに手の上に登り、刀でその手を斬り裂いていく。
怪獣はそれをものともせず、副隊長を握りしめていく。
副隊長は苦しさに喘ぎながら血を吐き出していた。
いやっ、離せ…!
お願い、離れて……。
何度も何度も彼を捕らえている手に刀の刃を突き立てるが、その傷はすぐに修復されていく。
「ふくたいちょっ…うっ…。」
「泣い、たら、あかんっ!…うあっ!!」
苦しさに喘ぐ彼を見ていると、何も出来ない自分が悔しくて…そのまま握り潰されてしまうんじゃないかと思ってしまって…どうしようもなく涙が溢れてくる。