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あの日あなたに恋をした【怪獣8号:保科宗四郎】

第7章 立川基地襲撃


私の隣から一瞬でいなくなった副隊長を追って地面を蹴る。

彼の刀伐術を駆使して、何度も刀を振る彼に遅れを取らないように繰り出せば、その傷口に寸分の狂いもなく同じ技を叩き込んでいく。

それでも、全解放が解けた副隊長とまだ本獣には及ばない私の攻撃は、そこまで深く傷をつけることは叶わなかった。


「5式、霞討ち!6式…っ!」


「副隊長っ!!」


6式を繰り出そうとした副隊長は、怪獣のその大きな手に捕らえられた。

すぐに手の上に登り、刀でその手を斬り裂いていく。


怪獣はそれをものともせず、副隊長を握りしめていく。
副隊長は苦しさに喘ぎながら血を吐き出していた。


いやっ、離せ…!
お願い、離れて……。

何度も何度も彼を捕らえている手に刀の刃を突き立てるが、その傷はすぐに修復されていく。


「ふくたいちょっ…うっ…。」


「泣い、たら、あかんっ!…うあっ!!」


苦しさに喘ぐ彼を見ていると、何も出来ない自分が悔しくて…そのまま握り潰されてしまうんじゃないかと思ってしまって…どうしようもなく涙が溢れてくる。

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