第5章 嫉妬
勃ったって言っていたのを思い出し、机から起き上がって、宗四郎さんの隣にきた。
私を見上げて首を傾げる彼。
「あの、それ...。」
膨らんだ股間を指差す。
「ん、ええよ。今日はそういうことしぃひん。ただ...もう少しくっついてたい。」
腰を抱き寄せられ、お腹に彼の顔を埋められる。
すると、そのまま上を向いて目を合わせると、君がしたいんならするけどなと笑う。
首を横に振りながら髪を撫でて抱きしめた。
「好き。」
「犯すぞ。」
怖い〜と言いながら腕を撫でて離すように促し、解放されると、目線を合わせておでこをくっつけた。
見つめ合ったまま、また好きと言おうとすると、言う前に手で口を押さえられ、言わせへんぞと目の前に八重歯が見えた。
「あんま言わんで言うたやん。そんな意地悪せんといて...。」
八重歯が見えなくなり眉が下がる。
名前を呼びながら頬を掴み顔を上げさせる。
「私もしてもいい?」
一瞬驚いて目を開いた彼だが、また弧を描くように閉じて唇が開かれる。
少し口内で唾液を貯めて、それをそのまま落とした。
喉仏が上下するのを確認し一瞬の隙をついて、彼の唇に私のソレを押し付けた。
そのまま舌を入れ、宗四郎さんの舌に触れる。
思いっきり肩を押されて離されると、その勢いで彼が座っている椅子は後ろに移動する。
唇が離れた時、舌が彼の八重歯に擦れて痛みを感じ、口を押さえた。
「なにすんねん!!キスはせぇへん言うたやろ!」
「ごめんなはい...。」
痛みではっきり喋れない。
口を押さえたままの私に気付き、近付いてくる。
どうしたと覗き込まれて、押さえていた手を引かれる。