第2章 上司がウザいです 補助監督×五条 (R18)
数日後ーー
は任務を終え、執務室で報告書を仕上げていた。
「お疲れさまー!ね、今日よかったら飲み行かないっすか!?」
新田も仕事を終えたのだろう、の席に近づき声をかけた。
「ありがとうございます。でも、まだ報告書が残ってますので。」
前の失敗をまだ気にしているは、申し訳なさそうに新田に言った。
「お酒飲まなくてもいいんすけどね…。またご飯でも行きましょう!」
お疲れ様ーと、新田は荷物をまとめ執務室から出ていった。
「お酒は飲まないぞ。」
ぼそっと呟くとはペンを握り締めた。
「えー?僕の前ならいいんじゃない?」
ふらっと現れた五条はの席の横に座った。
「五条さん。今、生徒さんたちと任務のはずですよね?」
「さっすが!よく把握してる!」
言いたいのはそこじゃない。なぜここにいるのかと言うことだ。
はペンを止め、横の五条に目を向けた。
「早く任務戻ってください。生徒さんたち困らせないでください。」
「ねぇ、最近厳しいのとプラスして冷たくなーい?」
「……。」
はぷいっと視線を逸らすともじもじとペンを不自然に握りしめた。
「…頑張って…ください。」
ボソボソっと呟くと、五条は嬉しそうに立ち上がりの後ろに来た。
「デレが増えて嬉しいよ。」
「デレてません。」
「今日頑張ったらご褒美あり?」
かぁっと耳まで赤らめるに、五条はそっとその耳に唇を這わせた。
「最近、またウザさが増してますよ、五条さん。」
「う、うざっ……」
ショックを受けた五条は、から離れようとしたが、が振り向き五条を見上げた。
「ご褒美…何がいいか考えておいてください。」
「えーー!えーー!何!めっちゃデレるじゃん!すきぃ!そんなの以外なくない?」
「じゃあ、早く生徒さんの所に帰ってください。」
スンと表情を戻すと、は再び机に視線を戻した。
「うちの補助監督は僕の扱いが上手いですこと。」
頑張るーっと、五条はうきうきと執務室から出ていき、その様子を見ては微笑んだ。
その日の任務は鬼のようなスピードで終わるのだった。