第2章 上司がウザいです 五条×補助監督 (R18)
「こちらが五条さんの荷物になります。」
「ホント便利だね、その術式。」
ホテルの五条の部屋の前では、五条の一泊分の荷物が入ったボストンバッグを手渡した。
ポーチほどだった大きさの鞄が五条の手に渡ると大きくなった。
「食事は30分後にルームサービスが来ますのでそれまで休んでてください。明日のスケジュールなんですが…」
はホテルの部屋の前でチラッと五条を見た。
あまり聞いてる様子がない。
疲れているのかもしれない。と、は思いタブレットをカバンに戻した。
「明日のスケジュールはまたあとでお話しします。とりあえずゆっくり休んでください。」
「んー。あ、じゃあ2時間後に来てよ。」
「わかりました。」
「それまでにも休むんだよー。」
にこにこ笑う五条に少し怪しみつつ、はドアを閉めた。
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は自分のホテルの部屋に向かった。
五条家当主である、彼の部屋とは違って普通のシングルのコンパクトな部屋だ。
ただ寝るだけの部屋だ。
にとっては十分な部屋だった。
待ち時間の間に買っておいたカップ麺を鞄の中から取り出した。
あまりの緊張と疲れで外に食べに行くのも億劫だった。
「あと1時間半もあるな…」
は時計を見た。
休暇だと思って今ベットに入ったらきっと疲れのあまり寝てしまいそうは、先にシャワーを済ませることにした。
どうせ五条には明日のスケジュールを連絡するだけだ。
また1時間半後にこの部屋に帰ってきたらすぐ寝てしまいたかった。
コンコン
は五条の部屋をノックした。
しばらくすると、いつものジャケットを脱いだだけの五条がドアを開けた。