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短編集【呪術廻戦】

第1章 私の恋 夏油傑 (出会い編)



今日も私は自分の部屋で図書館で借りた本を読みながら勉強をしていた。


図書館に毎日のように通い、呪霊と契約させる方法に何かいいものがないかなど、試行錯誤しているのだ。



ーー…あの日以来夏油先輩とは会っていない。


なんとなくお互い避けてるような気がした。









「なぁ。」

「ひゃあぁぁーーー!!」


自分のテーブルに座って勉強してきたら、急に声をかけられ私は大声で驚いてしまった。
五条先輩だ。

私のテーブルに肘をついて私を見ていた。

「うるせぇよ。」
「び、びっくりした!!な、なななんで私の部屋いるんですか!五条先輩!」
「普通に入ってきたって。気付いてなかったのかよ。」
「女の子の部屋ですよ!!」

「………え?」



真顔で首を傾げる五条先輩に私はペンでこつっと叩いた。



「オマエ、傑と喧嘩でもした?」
「喧嘩?いえいえ、まさか。」
「ふーん。」


ーー…喧嘩?

してるはずはないし、あってすらいない。


「夏油先輩が私のこと何か言ってたんですか?…何か怒らせることしちゃったかな。」
「いや、傑は怒ったりしてねぇよ。」





「電車オマエら乗り遅れて後から帰った日あるじゃん?」
「…はい。」
「なーんか様子が変だからさ。」

「……。」

私は視線を本に戻した。


「あ、それそれ。傑とおんなじ感じ。」
「…え?」
「の話題になると急に大人しくなるんだよな。何、キスでもしたの?やめてよねー、こっちまで気まずいじゃん。」



私は慌てて五条先輩に視線を戻した。


「き!!キスなんて!!してませんっ!」
「ははっ、落ち着けよ。」
「そんなんじゃないです!」







「え?でもオマエ傑好きだろ?」






私は口を開けて固まった。


「…え?」

「は?まさかの無自覚?わりぃ。」


ふっと鼻で笑う五条先輩を瞬きをして見つめた。

「…え?」



私が…夏油先輩を……?

「ち、ちがっ………」


私は顔を隠すようにノートに平伏した。




「…す、、、好きじゃない……です。」
「はは。」

乾いた笑いの五条先輩は、揶揄うように私の頭をポンポンと叩いた。


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