第3章 お願い先生っ! 五条×生徒
先生は私の耳元にそっと唇を寄せた。
「今見られてるから。」
「…えっ。」
「おいで。」
学校の廊下は目立つ。と、先生はサボってる部屋にやってきた。
「しばらくはを物珍しく見てくる連中はいると思うから、気をつけて。」
「…はい。」
「それからーー…」
小さな会議室。
先生はカーテンをしめると、私の頬と首の後ろに手をやり引き寄せた。
「…っ…!」
何が起きたのかわからなかったけれど、薄暗い部屋で先生の温もりと香りに包まれたってことだけはわかった。
「ん。これが大人のキスね。」
「…っ!!…う…わぁ……」
私は自分の口元を押さえた。
先生の意地悪そうな顔が私を見下ろしていた。
「これが最初で最後。本当にあとは卒業後ね。」
「…っ!っ!」
経験したことない感覚に私は言葉が出なかった。
慌てふためく私をみて先生はくくっと笑って目隠しをあげて青い目で私を見つめた。
その瞳を真正面から見たのは初めてで、本当に言葉を失ってしまった。
「僕の愛、覚悟しといてね。」
そう言って先生は私の髪の毛をぐちゃっと乱れるように撫で回した。